消費者が企業の顔を見たいと考えるのはどういう時であろうか。
素晴らしい商品に出会った時、気になるコマーシャルが流れた時、いやそれよりも商品やサービスに対してのクレームを言いたい時であろうか。
企業側としては、前者の「素晴らしい商品に出会った時」や「気になるコマーシャルが流れた時」などは是非見てほしいという気持ちであっても、後者は「出来れば隠れたい」そんな気持ちになってしまうのはわからないでもない。しかし昔に比べて、何処の企業も「お客様相談室」や「お客様サービスセンター」などと称し積極的にフリーダイヤルを設けているところが多くなった。
そんななか、どこに電話をしたら不満を聞いてくれるのか明確でない企業も少なくない。
またいざお客様の声を聞く際には、どのようなミッションでお客様の声を聞き入れ対処するかは企業によって様々である。
時代の流れで企業の分社化や業務委託、また社内のセクショナリズムが進むなか、社員自体も突然のお客様の声をどこの部署に回せば聞いてくれるのか、また対処できるのかわからない企業もある。声が様々であればあるほどそのような事態が生まれる。
この場合、「カンパニーフェイスをリスクマネージする」考えからすると、何処のセクションの社員が出てもたとえ自分の担当でなくてもその応対方法を整えておくべきではないだろうか。それらを予測して電話に出る社員全員の意識付けや教育などが行なわれているかどうかは非常に重要となる。
「15秒の真実の瞬間」というように、最初のイメージが企業のイメージを左右する。その先は企業のあり方、体制までもが問われる。強いてはCSR(社会的責任)が問われることにもなる。まさに何処から見られても「表の顔」も「裏の顔」も「真実の顔」も整えておくべきであろう。
アメリカでは「コンシューマーハンドブック」といったものがある。一人の消費者が自分の体験のみで消費活動を決定するのではなく、多くの他の消費者が体験した生の声を参考にし、自身の消費活動を決めることができる。非常に効率的な消費活動が行なえるとも言える。アメリカという広大なマーケットであるからこそ消費者もそのようなブックを上手く活用しているのであろう。
最近日本でも何か自分の気に入ったものを探そうと思ってもなかなか見つからない。情報が氾濫しているのと同様、商品も氾濫し、そのなかからニーズに合ったものを探そうとすると大変な時間と労力を要する。普段からマーケットのリサーチをしていれば別であるが・・・。そのためであろうインターネットや通信販売が急激に普及してきた。しかし、それらを利用するお客様のなかには、一旦電話で確認してから購入を決定したり、通信販売の会社も実際に消費者が商品を見ることができるショールームを用意したりと見える以上の体感できる体制を整えているところもある。見えないからこそ多くを感じ易いとも言える。商品への確信が持てないと消費行動に移らない賢い消費者も多い。そして、その際の対応ひとつが売上を左右することもある。アメリカに比べると返品、返金、交換システムが中途半端で整わない企業も少なくない。二次的な要素で商品価値を下げ、企業イメージを低下させてしまうことにもなりかねないのである。
危機管理とリスク管理・・・未だ混乱している方も多いようだ。危機管理は既に見えているものについてどう対処するかであり、リスク管理とは未だ起きていないことを予め予測し対策を練っておくことである。事が起きてからでは遅いのである。
予めの対策が企業にとって如何にメリットがあるかはまだまだ浸透しきれていないとも言える。
カンパニーフェイスの先を読み、多くの企業価値を生むためにはまだまだできることがある。 |