経理・財務には設備投資の採算計算とか銀行からの借り入れ交渉業務など、さまざま業務がありますが、極端にいえば、入金と支払いの2つの業務を「正確」に処理できていればそれで充分です。しかしながら、「正確」の意味をきっちりと把握しることが必要です。入金のもとは売り上げです。支払いのもとは、原材料の購入費だったり、税金であったり様々です。いずれにせよこれらの費用の金額は決算書に載ってきます。この「金額」が重要です。
これらの金額の裏には必ず「数量」と「単価」が隠されています。
「金額=数量×単価」です。「金額」と聞けば、すぐにこの式を思い起こす力が強いことは役員・財務担当者にとって大きな力が備わったといえるくらい大切です。
売上高の競争は単に売り上げの総額を競っているのではなく、数量と単価の競争をしているのです。数量の競争は単に製造能力の事だけではありません。どの量ならば他社より速い納期で納められるか。クレームに迅速に対応できるか。量によって運賃コストはどう変化するか。回収に抜かりはないか。つまり数量によって影響を受ける全てのことを含んでいます。
一方、単価の競争では、まず、売り上げ単価を常に上げることを目指します。しかしながら、製品、商品が売れない場合は値引き販売をしたり、小売店へのバックマージンなどを増やしたりすることもあるかもしれません。そうすると入金の単価は下がります。また売り上げ競争の背後には製造原価の競争もあります。たとえば、自社製品が製造原価の安い外国製の製品と競争していた場合、売り上げ単価をどんどん下げざるを得なくなります。そうすると、それら全ての事柄は利益を押し下げる要因となるわけです。販売先、原材料の調達先が海外にある場合は「為替リスク」も売り上げ・利益を左右する重要な要因であるといえます。
では、支払いの項目ですが、支払いの項目には大きく分けて、原材料費、人件費、設備費(減価償却)があります。これら全てが「金額=数量×単価」で説明ができます。支払いを減らそうとすれば、それぞれの費用項目での狩猟と単価を別々に見ていくべきです。
決算書の数字の裏に目を向けて考え、実行を!
私がここで申し上げている、財務リスクマネジメントのスキルはいわゆる学問としての会計とは違います。
「利益を上げるための経営」をベースとしての考え方です。決算書を表面的に流してみるのではなく、その奥底にある現象に入り込んで分析してみてください。大切なのは売り上げ、経費の総額だけではなく、企業全般について数字の裏に隠されている現象を分析する考え方を普遍化させていくことが大切です。
そして、それを考えるだけではなく、監督することだけではなく、利益を挙げるためへの「実行する」ことが最も重要です。
もっと、数多くのことをご紹介したいのですが、残念ながら限られた紙面の中では、限界があり、その一部しかご紹介できませんが、利益を上げ続ける強い財務体質獲得を実行するため、ぜひ財務リスクマネジメントのスキルを獲得するための機会を継続的に社内・社外に設けることを忘れないでください。 |