2.検証結果
(1)各社の消費者志向経営方針の検証
POINT:顧客第一主義」「お客様の信頼と満足」などで消費者志向経営方針といえるでしょうか?
⇒企業の現状
COMSが求めている消費者の権利
・利益の尊重、情報公開などの具体的な方針を示
すまでは至っていません。
消費者志向経営の芽!
経営理念や経営方針などの文言に食の安全・安心の提供、CSR、環境問題、消費者の満足などの消費者志向の姿勢が窺える企業もみられました。
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ベストプラクティス −資生堂− |
| 行動規範 (抜粋) |
| 1.お客様の喜びをめざそう |
| THE SHISEIDO WAY(企業行動宣言) (抜粋) |
| お客様とともに |
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美しくありたい、健やかでありい、幸せでありたい。
このお客さまの願いを、お客さまとともに育み、優れた品質と価値の創造を通じて、豊かに、かたちにしていきます。 |
| THE SHISEIDO CODE(企業倫理・行動基準)(抜粋) |
| 第1章 お客様とともに |
1.私たちは、常にお客さまの視点に立って、真に満足いただける優れた商
品とサービスの研究、開発、製造、販売に取り組みます。
2.私たちは、お客さまに対して、質の高い情報を提供します。
3.私たちは、お客さまの満足と信頼が得られるように行動します。
4.私たちは、お客さまの声を積極的に聞いて、今後の行動に生かします。 |
コメント
自社の社会での役割を明確にしたうえで、ステークホルダーに対し、具体的にどういう企業行動を取るのかを宣言し、社員が実践していくための基準を明確にしている。 |
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(2)消費者・社会とのコミュニケーションの接点である消費者相談体制の検証
POINT:消費者相談体制を作っていますか?
⇒企業の現状
消費者志向経営は、消費者・社会とのコミュニケーションが重要な意
味を持ちます。消費者相談体制窓口については、記載のまったくない企業がある
一方で、商品別に相談電話回線を設けている例もあるなど、その体制に大きなば
らつきがあり、消費者志向度の実践の度合いが企業によって大きく異なっています。
また、消費者の相談や苦情をどのように企業活動に反映しているかについては、
具体的な仕組み、つまり相談体制のフローを示すことをCOMSでは要請していま
すが、相談体制のフローを公開している企業は少ないのが現状です。
消費者志向経営の芽!
・ 「お客様満足のための基本方針」「行動指針」,「お客様対応規程の制定」を記載
・ 明治乳業,森永乳業は、乳幼児向け商品を扱うということで、それぞれ栄養士による栄養相談の設置
・飲料業界の一部(伊藤園,明治乳業,サントリー,ハウス食品,日本ミルクコミュニティ)、化粧品業界の3社(花王、資生堂、マンダム)とイトーヨーカ堂は相談体制のフローを公開しています。
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ベストプラクティス −日本コカコーラ− |
| 「お客様満足のための基本方針」 |
わたしたちはあらゆる企業活動を通じて、人と人をうるおす企業でありたいと考えております。
お客様との双方向のコミュニケーションを大切にし、お客様へ安全で安心できる製品・サービスを提供するとともに、お客様の声を積極的に企業活動に活かし、皆様から信頼され選択される企業を目指してまいります。 |
| 「行動指針」 |
(1)お客様からの声を真摯に受け止め、公正、公平で透明性の高い対応を心掛けるとともに、迅速、適切に行動します。
(2)お客様との重要なコミュニケーションの機会ととらえ、積極的な情報提供を行ないます。
(3)社会に対する責任を自覚し、関連する法的、倫理的な要求事項や自主的基準を遵守します。
(4)お客様満足の向上を追求し続けることを目標に、常に最善を尽くします。 |
コメント
・消費者相談体制として、基本方針や行動指針を策定しており、消費者志向の実践につながると思われる。 ・お客様からのお問い合わせやお申し出に対して「個人情報保護の取扱い」についても定めている。 |
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ベストプラクティス −明治乳業− |
| お客様相談体制の受付体制について |
商品に関するお問い合わせは、24時間365日受付体制を整えています。
業務終了後は留守番電話によるご案内となりますが、平日の夜間および休日の日中は、時間外専用電話による受付をしています。お急ぎの場合は、待機中の社員が応答いたします。
平日深夜〜翌朝9:00と、休日夜間〜翌朝9:00は留守番電話による受付となります。 |
コメント
24時間体制の相談体制をとっており、企業がいつでも相談に応じるという姿勢が鮮明であり、安心感がある。 |
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(3)消費者の権利・利益に関わる緊急事態対応を検証
POINT:自社の商品・サービスに関わる問題が発生した場合の緊急事態対応を整備していますか?
⇒企業の現状
緊急事態対応は、ときには消費者の生命に関わることもあり、迅速に、被害拡大防止などの適切な対応が必要です。また企業の対応のまずさが経営への 大きな打撃となる事例も多く、リスクマネジメントとしても重要であり、昨今消 費者利益に関わる企業不祥事が増加する中で今最も注目されています。
しかし、緊急事態対応の公開は進んでいません。
消費者志向経営の芽!
・イトーヨーカ堂は自主行動基準内に「緊急時及び商品の重大な欠陥・事故が発生した場合の対応」という項目があり、取組みが進んでいることがうかがえます。
・ 緊急時の情報提供事例として、化粧品業界で「日本中毒情報センター(中毒110番)」の番号表示,「化粧品緊急トラブル」のコーナーでの例示などがありました。
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ベストプラクティス −イトーヨーカ堂− |
| 〔5〕緊急時及び商品の重大な欠陥・事故が発生した場合の対応 |
| 【方針】 |
| イトーヨーカドーで販売した商品に関して重大な欠陥・事故が発生した場合には、お客様の健康や安全の確保を最優先とし、お客様に対して迅速かつ適切な対応をとり、その拡大防止に努めます。また、そのために必要な社内体制を構築します。 |
| 【具体的な行動】 |
販売した商品の著しい欠陥や瑕疵が明らかになり、お客様にご迷惑をお掛けすることが予測される場合には、商品の回収とご返金、または商品のお取替えを行ないます。
不特定多数のお客様の健康や生活上の安全に関わる重大な商品事故が発生した際には、本部に危機管理本部を設置して、お客様への対応と被害の拡大防止に努めます。また、重大な問題が発生した場合の経営トップへの報告ルートを確立し、社長の判断の下、緊急時の迅速な対応が行なえるよう体制を整備します。
商品回収の告知については、購入されたお客様が特定できたときには、直接ご連絡を差し上げ、不特定多数のお客様にご迷惑をお掛けすることが予測される場合には、店頭告知でお客様へお知らせいたします。新聞媒体等による告知が最も効果的であると判断された場合には、迅速な告知・公表を実施します。 |
コメント
お客様に関わる自主行動基準は、お客様に対する責任、商品に対する責任、実践と運用に分かれ、お客様に対する責任のなかに、左の緊急事態対応が開示されている。 |
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(次回に続く)
○今回は、NACSの情報誌「企業の消費者志向」2006夏号に掲載された資料をもとに作成したものです。掲載された原稿は、COMSの委員が調査し、委員の一人である小笠原がまとめたものです。同誌を希望する方は下記までお申し出ください。
○COMS格付けの問い合わせ
(社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会 COMS特別委員長 古谷由紀子
NACS:http://www.nacs.or.jp/、COMS特別委員会http://www.nacs.or.jp/coms/index.html
目黒区中根2-13-18第百生命都立大学駅前ビル
TEL:03-3718-4678
FAX:03-3718-4015 E-Mail:coms@home.nifty.jp
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