○ 第11回 2008年3月
「拝啓  YOSHIKI 様」

○ 第10回 2008年2月
「拝啓  勝間 和代 様」

○ 第9回 2007年12月
「拝啓  松浦 勝人 様」

○ 第8回 2007年10月
「拝啓  ポール・サーベンス(Paul Sarbanes)  マイケル・G・オクスリー(Michael G.Oxley) 様」

○ 第7回 2007年9月
「拝啓 島田 紳助 様」

○ 第6回 2007年8月
「拝啓 J.K.ローリング 様」

○ 第5回 2007年7月
「拝啓 中田 英寿 様」

○ 第4回 2007年6月
「拝啓 小室 哲哉 様」

○ 第3回 2007年5月
「拝啓 Google 様」

○ 第2回 2007年4月
「拝啓 澤上 篤人 様」

○ 第1回 2007年3月
「拝啓 カルロス・ゴーン様」

○ 作者プロフィール
 
     第6回  拝啓 J.K.ローリング 様
林 直介 著      

● 完結に向かって
お久しぶりです。前回のメールでのやりとりが、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』だと思うので約2年ぶりですね。それに気づけば第一作が発売されて10年以上になります。初めてハリー・ポッターシリーズを読んだときは高校生でした。当時はまさか21世紀になってハリー・ポッターが映画化され世界中で大人気になるなんて夢にも思っていませんでした。
ファンタスティックな世界で広げられる少年・少女の成長と時にハラハラし魔法っていいな、なんでも叶えてくれるという意味ではなく魔法の世界に漠然と憧れるという意味で、と思わされました。
ただ冷静に考えると大学受験も迫っていて魔法で合格しないかな!?なんて友人と話した記憶もありますが・・・。

それに最近ですが・・・
ハリー・ポッターの映画が新作になるにつれて見に行く人が違うって私の性格に問題あるからでしょうか。。。
友人にはいいかげん落ち着けと言われ始めました。
私は落ち着いてもいいと思っているのですが・・・
どうしたらいいのでしょうか。。。


 

● 新作を発売されるにあたって
さて今回は『ハリー・ポッターと死の秘宝』の新作が全世界で発売されるにあたっていろいろと考えることがあったのでメールをさせて頂きました。

何を考えたかというと本の発売前後の海賊版や事前に情報がリークされたということです。しかも大人気作品の情報ということで多額の投資が行われていたにも関わらずなのです。
大きな括りでいうと著作権世界がメチャクチャになっているということを指しているようでなりませんでした。全世界で愛されている作品であるからこそ個々の国でどうなっているのか確認できてしまったのではないでしょうか。
私は著作権=生みの苦しみ、だと思うのです。苦労を重ねて生み出したものが、いとも容易くコピーされていく問題は相当に大きいと思うのです。

問題というのはコピーされた対価を創作者が得られないということです。労働というものを考えた時に通常、サラリーマンであるなら働いた時間に対して対価である給与が支払われます。では労働時間では評価されない、表すことが難しいローリングさんのような創作活動していく人はどこから対価を得られればよいのかという問題が現時的に解決され続けていないということが今回の件で露呈したと思うのです。


● 創作のビジネスモデルとは

但しこの問題はビジネスモデルをどう確立するかによっては大きく回避できるのではないかと思うのです。日本の音楽業界の例ですがエイベックス・グループ・ホールディングス株式会社というレコード会社あります。ここの会社では著作権等はアーティストに帰属しています。通常、日本ではレコード会社所属のアーティストには著作権も所属しているレコード会社が持っていました。これによって個人で著作権管理する難しさはあるにせよ、権利を自由に使用できること、権利を行使しているものとそうでないものの割切りも迅速にできようになると思うのです。業種は違えど作詞作曲や執筆は同じ創作活動です。本も権利は出版社が持つと聞きます。だからこそ本を世に出していく過程のどこかの工程では新たなビジネスモデルを確立し創作活動者を守る体制を作っていかなくてはいけないと思うのです。

一方でコピーされることに問題はないと思うこともあります。まさにアンビバレンツなのです。なぜなら温故知新・換骨奪胎という言葉があります。古きを温め新しきを知る、良いものからより良いものを創作していくことは人類の進化になっていくし既存の作品にどういうエッセンスを加えることで自分の解釈が世間に伝わるのか、現代用にアレンジできるのか、も同様に人類の進化だと思うのです。先人を超えていくこれは子孫に残された大きなテーマと考えているからです。

● 本とマーケティング
先日、興味深い情報を耳にしました。ハリー・ポッターを執筆するにあたって作者は綿密なマーケティング調査を行ったというものでした。しかもマーケティング期間は半年・1年というものではなく5年以上という長い期間で行われたということでした。それならGoogleで検索ということなら、上位にヒットしてくるホームページと事実が異なってきます。
私が言いたいのは、もし本当に綿密なマーケティングをされて本を出版したということならその手法は実績という形で表しているのだからこそ公開してほしいという気持ちです。
商業的に何かをする時に売れたもの勝ちだと思うのです。
売れなければ出していないのと一緒です。そのために、売れるためには・・・ということを突詰めていくことは重要かつ必要なことであると思うのです。
だからこそマーケティングを行ったときの手法や感覚を少しでも紹介してほしいと思うのです。先人を超えていくのが子孫孝行だと思うのです。そのためのヒントを少しでもそこからと感じられればと思っています。


● 最後に

10年以上にも渡る長編作ハリー・ポッターシリーズも第7巻で終わってしまいました。
寂しかったり続編の可能性がコメントか何かで発表されたことも聞き安心してしまったり相変わらず人騒がせな人だなと思っています。
次回作があるにせよないにせよ、ローリングさんの今後の動向は楽しみしております。
出版業界に強烈な金字塔、ハリー・ポッターシリーズを打立てた作者がどう生きていくのかをどうか勉強させてください。

そして今後も最高の作品が出版され続けることを願っております。

敬具  

 
 
 


 
 
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